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十月「世界の中のサッポロ確立」例会 開催報告

1.事業名 十月「世界の中のサッポロ確立」例会

2.テーマ Bridge to the future~対話による札幌とノヴォシビルスクの未来構築~

3.主 催 一般社団法人札幌青年会議所

住 所 札幌市中央区北1条西2丁目 北海道経済センタービル9F

電 話 011-222-1439

FAX 011-222-5801

担 当 世界の中のサッポロ確立委員会

担当者 世界の中のサッポロ確立委員会 委員長 石岡 太樹

4.後 援 北海道/札幌市/在札幌ロシア連邦総領事館/北海道シベリア・文化センター

5.協 力 ノヴォシビルスク市/JICA北海道/NPO法人北海道日本ロシア協会/ 北海道経済産業局/北海学園大学/札幌学院大学/札幌大学/北星大学/札幌国際大学/北翔大学/株式会社ジャイブプロモーション/公益社団法人北海道国際交流・協力総合センターHIECC/札幌市国際プラザ/札幌商工会議所

6.開催日時 2018年10月26日(金)18:30~20:00

7.開催場所 北海学園大学

北海道札幌市豊平区旭町4丁目1-40 5号館6階 60番教室

TEL011-841-1161(地下鉄学園駅より徒歩1分)

8.事業の背景

道内経済の中枢都市である札幌は、グローバル化の影響により国際交流人口が急激に増加し目覚ましい発展を遂げています。しかし、市民が国際社会に当事者として参画する意識は確立されておらず、世界的視野から知見を得て、まちの成長に欠かせない発想と価値を生み出す機会が十分にあるとは言えません。そこで札幌がもつ独自のポテンシャルを活かした、持続可能な互恵関係の構築する必要があります。

9.事業の目的

国際関係の理解から札幌の価値あるアイディアの発掘ができる民間外交の担い手を育成し、市民と国際都市札幌への未来志向を共有し、次代に誇れる国際都市創造に向けた行動喚起に繋げます。

10.全体スケジュール

2018年 8月22日(水) 第1回事前研修会(実施済み)

8月31日(金) 第2回事前研修会(実施済み)

9月 6日(木) 第3回事前研修会(中止)

9月11日(火) 青年使節団派遣事業 日本出発(中止)

9月16日(日) 青年使節団派遣事業 日本到着(中止)

9月26日(水) ノヴォシビルスク・レポート準備会議(内容変更)

9月26日(水) 札幌・ノヴォシビルスク都市報告準備会議

10月10日(水) パネリスト 吉村慎司氏 打ち合わせ

10月22日(月) 司会 アリョーナ氏 打ち合わせ

10月23日(火) 在札幌ロシア連邦総領館 総領事

ファブリーチニコフ・アンドレイ氏、打ち合わせ

11.事業内容

【ノヴォシビルスク青年使節団派遣事業(中止)】

Ⅰ.派遣事業理由及び開催中止理由

ノヴォシビルスク市に対して、まちづくり研究、経済関係構築という目的を持った青年使節団を派遣し、派遣者が知見を得て札幌のまちの発展に寄与する新しいアイディアを発見するとともに、派遣事業を通して札幌市とノヴォシビルスク市の互恵関係構築の障害となる問題点を抽出し、解決策を見いだす事業を平成30年9月11日より開催予定でありましたが、北海道胆振東部地震の被害状況を踏まえて、余震の可能性もあり行方不明の方が多数いること、使節団に参画いただいたメンバーが海外へ渡航することは皆様の生活と学業、業務に大きな支障をもたらすと重く受け止め、この派遣事業を中止と致しました。

【十月「世界の中のサッポロ確立」例会】

I.対象都市選定理由

ノヴォシビルスク市は、札幌の姉妹都市であり今年で姉妹都市提携28周年を迎 えました。ロシア第3の都市であり、寒冷地帯にありながら100年の間で急激に発展をした街であり約150万人が暮らす都市です。この点で、150年で発展し約200万人都市となった札幌と共通点があります。また、札幌市の産業構造は、事業者数、従業者数とともに、製造業などの2次産業の割合が低く、3次産業が中心となっていますが、ノヴォシビルスク市においては加工業が産業構造で大きいウエイトを占めており、ここに産業構造の違いが見てとれます。したがって、札幌とは違う発展の要素をもっていると考えられ、札幌のまちにとって新しい価値あるアイディアを発見することができると考え、対象都市として選定しました。

Ⅱ.札幌・ノヴォシビルスク都市報告

札幌・ノヴォシビルスク未来対話を行う前提として、札幌、ノヴォシビルスクの

双方の都市の特徴について、以下の内容で報告を行いました。

ⅰ.札幌について

ノヴォシビルスク青年使節団派遣事業に参加予定だった団員の北海学園大学2年生の武田君が札幌市の特徴を報告しました。

ⅱ.ノヴォシビルスクについて

未来対話パネリストである吉村氏からノヴォシビルスク市の基礎情報と特徴や最新情報など、ノヴォシビルスク市の現状について報告をしました。

Ⅲ.札幌・ノヴォシビルスク未来対話

有識者による対話を通して、札幌市とノヴォシビルスク市のそれぞれがもつ国際的長所を明らかにして、札幌が歩むべき国際都市としての方向性を見出し、次代に向けて札幌市とノヴォシビルスク市の成長分野と可能性について、パネリストそれぞれの視点でお話ししていただき、その解決方法について意見交換をしました。

そして、対話による解決策を明らかにしたうえで、札幌市民が踏み出す一歩の未来像を明確にしました。

ⅰ.パネリスト

特定非営利活動法人未来対話青年協議会理事長         青木 照護 氏  一般社団法人札幌青年会議所 2018年度 特別理事    行方 匡胤 君  公益社団法人北海道国際交流・協力総合センターHIECC  吉村 慎司 氏     調査研究部兼北太平洋地域研究室 研究員

在札幌ロシア連邦総領事館領事          コレスニク・ロマン 氏オポーラ・ロシア・ノヴォシビルスク    ドンスコイ・セルゲイヴィチ 氏元札幌市ロシア担当国際交流員            サヴィヌィフ(高橋)アンナ 氏北海道大学 ロシア語非常勤講師

北海学園大学 ロシア語非常勤講師

ⅱ.対話内容

  • 特定非営利活動法人未来対話青年協議会理事長 青木 照護 氏

日本青年会議所会頭、未来対話青年協議会理事長として、これまで国家対国家の枠組みで未来対話を実施されてきた経験と見識から、札幌市とノヴォシビルスク市の互恵関係構築に欠かせない要素をマクロな視点からお話しをいただきました。

札幌に限ったことではないが、世界的にみると日本の国際意識はかなり低いほうに部類される。その中でも札幌は全国的に見ても国際意識が高いほうだと思われる。そして、行政による外交もさることながら、市民の皆様が主役となり民間主導による外交が社会を変え、政治を動かしていくということを認識するべきである。行政とともに札幌の未来構築を見据えた交流を加速させるべきだが、まずは世界を知るために、日本のことをしっかりと知る必要性について議論を致しました。

  • 一般社団法人札幌青年会議所 2018年度 特別理事  行方 匡胤 君

札幌で活躍する経済人であり札幌の事情に精通するとともに、世界各国の経済人と交流を行った経験に基づき、札幌市とノヴォシビルスク市の互恵関係構築の過程として、札幌市からノヴォシビルスク市に対して、まずはビジネスを加速させるための定時空路の確保についてお話をいただきました。

札幌市近郊には新千歳空港と丘珠空港があるが、特に丘珠空港は札幌市中心に近く、有効活用をする利点が多くある。しかしながら、多くの問題を抱えている空港でもある。この問題を一つひとつ解決するために、市民の丘珠空港に対する意識調査を行い検証することが必要であり、両市の市民が往来しやすい環境づくりの必要性について議論を致しました。

  • 公益社団法人北海道国際交流・協力総合センターHIECC

調査研究部兼北太平洋地域研究室 研究員 吉村 慎司 氏

ノヴォシビルスク市が位置するシベリア地方の事情に精通する立場から、札幌市とノヴォシビルスク市の互恵関係構築に向けて、ビジネス的アプローチの手法についてお話しをいただきました。

寒冷地の建設技術やインフラ整備については現実的にコラボレーションが出来る分野であり、情報の共有や技術の交流は最初に考えることの一つだと思う。まずは、お互いに理解を深め合うことがビジネスを行う上での大原則であるという論点にていて議論を致しました。

  • 在札幌ロシア連邦総領事館総領事 コレスニク・ロマン 氏

Ⅳ.世界の中のサッポロ確立に向けた共同宣言

ⅰ.概要

例会の内容を踏まえて、世界都市サッポロの実現に向けロシアとの共生都市実現のため、宣言内容を在ロシアシベリア・北海道文化センターと共同宣言として発表しました。

ⅱ.主な宣言内容の具体案

両市が姉妹都市としてこれまで行政間の交流が行われてきました。しかしながら、互いの市民への認知がなされていません。相互の市民の認知度が非常に少ない現実があります。そこで、官民協働での人的交流の拡大が必要です。例としては、ビザなし特区の設置や取得の緩和もしく廃止が必要であり、LCC等の誘致による観光促進を行い両国間の往来する環境の整備、資源および相互の技術の共同開発、企業進出の後押しとして経済特区などのビジネスチャンスの拡大を図るための土台を形成し、ヒト、モノ、カネの流れを生み出していく必要があります。

Ⅴ.事業の骨子

未来対話により、札幌、ノヴォシビルスクの両市の互恵関係構築の障害となる問題点を抽出し解決策を見いだすことで、両市の互恵関係構築のきっかけをつくります。未来対話で導き出された互恵関係構築の方策を世界の中のサッポロ確立に向けた共同宣言として発表しました。

Ⅵ.事業の着地点

ⅰ.民間外交の担い手の育成

十月「世界の中のサッポロ確立」例会に学生が参加し、国際関係の理解を進めることで、札幌の価値あるアイディアの発掘できる民間外交の担い手を育成します。

ⅱ.未来志向の共有

例会において、在ロシア北海道シベリア文化センターと世界の中のサッポロ確立に向けた共同宣言を行うとともに、共同宣言を札幌青年会議所のホームページやFacebookに掲載し市民に周知することで、市民と国際都市札幌への未来志向を共有し、次代に誇れる国際都市創造に向けた行動喚起に繋げます。

ⅲ.行政への活動報告

さらに、委員会メンバーとノヴォシビルスク青年使節団団員が本例会を踏まえた「民間外交活動報告書」を作成し、共同宣言と併せて札幌市総務局国際部交流課に報告することで、札幌市が今後展開する姉妹都市外交策の推進に繋げ、官民双方からのアプローチによる外交実現を支援し、札幌市とノヴォシビルスク市の互恵関係構築に繋げます。

 

 

共同宣言内容

 

一.産官学の連携による二都市間の協働体制を構築し、未来志向の民間外交を活性化します。

 

二.二都市間の課題解決に向けた未来対話をあらゆるステージにおいて展開できる環境構築を推進します。

 

三.二都市の公式ホームページやローカル放送をはじめとする広報ツールを駆使して、互いの魅力やトレンドを発信するなど情報アクセスを高めます。

 

四.ひと、物の行き交いを高める環境構築に向け、北海道の空路、海路を充実させ必要なインフラ整備を図る働きかけを行います。

 

以上を、共同宣言として、札幌市が今後展開する姉妹都市との外交策の推進に繋げ、官民双方からのアプローチによる外交の実現を支援し、札幌市とノヴォシビルスク市との互恵関係構築に向け努めてまいります。

 

2018年10月26日

一般社団法人札幌青年会議所 2018年度       北海道シベリア文化センター

政策立案実行室 世界の中のサッポロ確立委員会

 

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