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子どもの心を育むための調査・研究報告について |
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2010年度(社)札幌青年会議所 事業報告書 |
●第12回 三 役 会: 2010年12月 6日
●第12回 常任理事会: 2010年12月13日
●第12回 理 事 会: 2010年12月20日
●専務理事 確認日: 2010年12月16日
●フォルダ記号 : 12R-KKRO-H-1
●ファイル名 : 12理−子心−報−2010年度(社)札幌青年会議所
子どもの心を育むための調査・研究報告について
●事業名称 : 2010年度(社)札幌青年会議所
子どもの心を育むための調査・研究
●室名 : まちづくり室
●委員会名 : 子どもの心育成委員会
●副理事長 : 北嶋 仁 ●確認日: 2010年12月16日
●室長 : 齊藤 康二 ●確認日: 2010年12月16日
●委員長 : 太田富士栄
●上程作成者 : 青山 竜太
1.【報告事項】
本上程書は、子ども達が心豊かに成長出来る環境の構築について調査・研究を行い、メンバーに報
告することを目的に作成いたしました。
(1)背景
子どもたちを取り巻く社会の変化により、他者や集団社会のことを考えて行動することよりも
「自分がよければよい」という自己主義的な考え方に傾く傾向が多くあります。また家庭や地
域の教育機能の低下、社会全体のモラルの低下、社会体験や自然体験の不足など、さまざまな
問題が表面化してきております。このような背景から、学校教育にはこれまで以上に「心の教
育」の充実が求められ、その中核となる道徳教育に対する期待も大きくなっています。こうし
たことから、学校においては、よりよい人間関係を築くことができるように、学校教育活動全
体を通して、子ども同士が共に学び生活していく場を重視し、子どもが思いやりをもって周囲
の人々に接することができるようにしていく必要があると考えます。よりよい人間関係を築く
ことのできる子どもの心を育成するために、実践すべき具体的な方法を調査・研究し、それに
基づいた実践結果を用いて考察して参ります。
(2)取り組み
@現状の問題点
T.家族の核家族化。
U.子どもの体力と持久力の低下。
V.「家庭崩壊」や「学校崩壊」などという表現で指摘される教育問題が多発。
W.子どもの自主性、社会性、道徳性「生きる力」の未発達、体験の貧しさ。
X.地域における気薄な人間関係から、地域で学ぶ社会体験活動の減少。
Y.都市部での地域コミュニティの衰退。
Z. 地域コミュニティを統括する組織が見受けられない。
A委員会で本年度行ってきたこと
子どもの心育成委員会では、次代を担う子ども達の心の教育に何が求められているか考えて
参りました。
T.市民アンケート(参考資料.1)
市民にアンケート調査を行った結果、子ども達が人との関わりを通してたくましく豊か
な心を育むために、人と人とが支え合うコミュニケーションのとれた地域社会づくりを
求める声が、「必要」、「まあまあ必要」合わせて96%という結果となりました。
U.子どもの体験活動
人は乳幼児期から、さまざまな体験を通して、喜び、怒り、哀しみ、楽しみなどの感情
を働かせ対人関係や社会規範、感情のコントロールを学ぶとともに、あらゆる感情のも
とに、自分の存在を実感し自立心が芽生えていきます。本来、人生を送ることは体験の
連続であり、良い体験の積み重ねが心豊かな人間関係のもとに、「社会に対する興味や
関心」、「日常生活の問題に対する能力」、「友だちや地域の人と関わりを持とうとす
る積極的な姿勢」が必要であり、これは、乳幼児期からのさまざまな生活体験、社会体
験、自然体験などを通して培うことができます。(参考資料2)このような体験に子ど
もが主体的に参加できる機会をたくさんつくる必要があり、また、地域ぐるみの体験活
動となるよう、子どもとともに、大人へも参加意欲の向上に努めていく必要があります。
V.地域ホームステイ
仮親宅で2泊3日の生活を通して子ども達が親元を離れ、多くの異なった生活の仕方が
ある事を実体験として学び、体験活動を行ったことにより自ら考え生活していく自立心
や礼儀作法、思いやりの心を感じていただきました。
【事業開催日時】
2010年 7月 1日(木)〜 7月 3日(土)2泊3日
【開催場所】
札幌市東区本町小学校校区内
【参加対象者及び人数】
59名
対内対象者: ファシリテーター 12名
対外対象者: 仮親 5名
対外対象者: 小学生3年〜5年生 10名(1世帯に2名1組)
対外対象者: 保護者 20名(児童の親)
対外対象者: 小学校PTA 10名(父母の会)
対外対象者: おやじの会 2名(父の会)
W.八月「子どもの心育成」例会
大人が意識改革する重要性と、未来を担う子ども達をどのように導いていくと良いかと
いうことを市民に発信しました。また、事前に開催したホームステイの映像を用いて教
育関係者、市民へ具体的に地域コミュニティの必要性を発信いたしました。
【事業開催日時】
2010年 8月 1日(日) 13:00〜15:00
【開催場所】
ホテル札幌 芸文館 (旧 北海道厚生年金会館ホテル)
札幌市中央区北1条西12丁目
【参加対象者及び人数】
243名
対内対象者: 正会員 80名
対外対象者: 市民 PTA 124名
対外対象者: 仮親 4名
対外対象者: 小学生3年〜5年生 3名(ホームステイ参加児童)
対外対象者: 保護者 6名
対外対象者: 教育関係者 26名
X.「近所に泊まろう」地域ホームステイの開催報告及び事業説明会
地域ホームステイ実施地区である東区にて、PTA会長を対象に地域ホームステイの説
明会を行いました。単位PTA会長から小学校の年間スケジュールに総合的な学習の一
環として、地域ホームステイ事業の開催を検討したいという声を聞くことができ、学校・
家庭・地域の連携及び協力体制を構築するきっかけをつくることができました。(参考
資料.3)また今後、札幌市PTA協議会(区P連会長)等へ同様の事業説明会を行う
際に、事業内容と子ども達の様子を感じていただくために、八月「子どもの心育成」例
会の中で上映した映像を編集し、本事業をより多くの市民へ効果的に伝えるための映像
を作成いたしました。
【説明会開催日時】
2010年11月 5日(金) 19:30〜20:30
【開催場所】
札幌市東区民センター 3階 視聴覚室
札幌市東区北11条東7丁目1−1
【参加対象者】
東区PTA連合会 42校PTA会長
Y.「近所に泊まろう、地域ホームステイ」のマニュアル作成及び配布
@.マニュアル作成
地域ホームステイを実施することで得られる効果や運営について、また市民、実施
検討地区、教育関係者の皆様に役立てていただくために、「近所に泊まろう、地域
ホームステイ」のマニュアル(参考資料4.5.6.7)を作成いたしました。
A.マニュアル配布
300枚
小学校 :札幌市内小学校(PTA会長宛) 208枚
外部協力者:教育関係者・町内会・小学校PTA 17枚
希望者 :八月例会アンケートによる希望者 13枚
広報用 :希望者用・広報用控え 62枚
マニュアルはCD化し、教育関係者・町内会連合会・八月例会時に行ったアンケートで
資料を希望された方(参考資料8)へ配布し、事業開催を促すとともにアンケート調査
(参考資料9)を行いました。教育関係者からは、マニュアルがあることにより主催者
側の負担が軽減され、事業の波及にも繋がるというご意見をいただき、今後市民主導で
十分に行なえる事業であることをご理解いただくことができました。また作成したマニ
ュアルは、(社)札幌青年会議所のホームページからダウンロードをして使用できるよ
うにいたします。
(3)成果
@本年度の活動から得た成果
本年度の活動を通して、子ども達には大人になっても忘れることのない貴重な体験を創出す
ることができ、地域に対する愛着心と親に対する感謝の気持ち、そしてコミュニケーション
能力、社会性など豊かな心を育むことができました。また同時に大人(保護者)においても、
地域社会の活性化や地域の子どもに対する意識向上、「地域の子どもは地域で育む」といっ
た必要性を事業にご協力いただいた皆様には感じていただくことができました。
そして、既に存在しているコミュニティとの対話を多く行うことで、それぞれの想いを共有
することができ、双方の意識向上にも大きく繋がる結果となりました。近年、力が弱まった
といわれているコミュニティですが、コミュニケーションの場を多く持ち目的を明確にする
ことで、さまざまな市民の意見を聞くことができ、それにより今後の活動を行う上での方向
性を見出すきっかけを創り出すことができると考えます。また個人での「地域で子どもの心
を育む」といった活動に消極的だった方へも、事業の趣旨を伝える場を多く設け、多方面か
らアプローチすることで、事業への関心と必要性を感じていただくことができました。
A未来へと繋がる可能性
既に本年度「地域ホームステイ」を実施した本町小学校からは、次年度の開催要請もあり、
地域を巻き込んだ活動を継続するための仕組みができあがりました。札幌のまちは「地域の
子どもは地域で育む」というビジョンを波及することができる力を秘めており、北海道は元
より日本を代表する政令指定都市である札幌から発信することにより、全国各地で実施でき
る事業であること実証することができると考えます。
B過去から学ぶもの
今、日本では様々な問題が起こっています。特に子どもを巡っての痛ましい事件が、多くな
っているのも事実です。「いじめ」や「虐待」、自分が生んだ子どもを捨てる親や、親を殺
害する子どもなど、かつてはあまり報道されなかった事件も増えています。「昔はこんなこ
とはなかった」、「教育が悪かった」と片づけてしまうことは簡単です。そんな状況を何と
かしなくてはという危機感を持って私たちは、真剣に討議を重ねてきました。しかし考えて
みると、私たち大人が反省しなくてはならないことが沢山ありました。こんな社会を創って
しまったのは、今を生きる私たち大人の責任ではないかということです。戦後の貧しかった
日本は、何とか国が立ち直り、国民が日々食べて行くことが精一杯で、産業を興し外国に輸
出すること、欧米の文化文明をキャッチアップすることに明け暮れ、経済最優先で効率本意
の社会となってしまっていたのではないでしょうか。
二十一世紀となって、日本の社会にも少しずつ変化の兆しが見えてきたような気がします。
日本の良さを見つけよう、日本の文化を再認識しようといった日本再発見の動きや、田舎暮
しへの憧れやスローライフの提案といった環境志向、そして子ども達を取り巻く社会環境を
問題にする動きが少しずつ表れてきたこともその証ではないでしょうか。家族を大切にしよ
う、一人一人の個性を大切にしよう、仕事以外の暮しを楽しもうといった大人が増えて来る
ことが、子どもの命を守り、子どもの心を育んでいくことに繋がるのではないかと考えます。
日本人は本来地域と連携し、人との調和をはかって生きてきました。それが失われつつある
今、改めて日本人が本来もっていたものを考え、日本の伝統や文化を継承しながら、世界の
中での日本を視野に入れて、大人子ども問わず美しく豊かな心を育むことが、伸びやかで謙
虚な平和な社会を創って行くことに繋がると確信しております。
2.【特記事項】
「近所に泊まろう、地域ホームステイ」事業を子ども達の「こころを育む活動」に応募
【主催】
財団法人パナソニック教育財団 子どものたちの「こころを育む活動」
【募集要項】(参考資料10.11)
・団体または個人が行う子ども達の「こころを育む活動」で、「進める工夫」、「広げる工夫」
・「続ける工夫」のいずれかが認められること。
・活動の拠点が、日本国内にあること。
・政治活動、布教、営利目的でないこと。
地域ホームステイをより広く波及させるために、未来を担う子ども達の「こころを育む活動」
に貢献、努力されている個人、団体の活動事例を募集し優れた活動を表彰している、パナソ
ニック教育財団「こころを育む活動」に応募し、奨励賞を受賞いたしました。受賞団体の活
動は、パナソニック教育財団を通して、全国の家庭、学校、地域、企業等に紹介していただ
けることから、本年度の活動を波及させることの一端を担うことができました。
3.【次年度への引継ぎ事項】
(1)地域住民に必要とされる事業として地域への浸透を図る
参考資料(参考資料8)にもあるように、マニュアル配布先からのアンケート結果にはホーム
ステイ地域事業に興味がある方が全体の9割となり、マニュアルを活用する予定の方も7割を
超える結果となりました。まさしく今後も地域ホームステイが拡がる可能性が高く、今後もこ
の事業を展開する仕組みづくりをしっかりと検討し、地域へ展開する必要があります。
(2)連携の強化
地域には既に多くのコミュニティが存在し、さまざまな活動を行っております。自治会・町内
会は、地域活動や住民生活を支える基盤として機能し、同様に子ども会や老人会などの地域の
各種団体もその目的達成のために活動を展開しています。しかし、その各種団体の連携がうま
く図れていないのが現状です。子ども達が心豊かに成長出来る環境を構築するには、各種団体
間の情報交換会や交流会などネットワーク化を促進するとともに、連携や協力体制づくりを行
うことが必要だと考えます。横断的に意見交換・合意形成等を行いながら、各種活動をコーデ
ィネートする連携の「場」と、この「場」を構築することが大切です。これは単なる「場所」
ではなく、地域がしっかりとした合意形成の「場」を持ち、しかもその合意を執行する「仕組
み」づくりが最も大切です。自治会・町内会に限らず、地域の各種団体にとっては、この「場」
に参加することでお互いの役割分担や協力関係をつくることもでき、組織活動の活性化にも繋
がります。
(3)コーディネート役の必要性
また、このような「仕組み」を社会的に定着させるためには、意欲と能力のある「リーダー」
また「コーディネーター」が必要ですが、近年の少子高齢化や家族形態の多様化・個人化の進
展、共同体意識の希薄化に伴い、自治会・町内会活動等への参加者の減少やリーダーの確保が
困難になるなどコミュニティ機能の脆弱化が進行しているのが実状です。ですから、こうした
人材の発掘や育成とともに、当面の間は、札幌青年会議所がコーディネート役を担う必要もあ
ると考えます。ここで指すリーダーとは、自らが地域づくりの先頭に立ってけん引する人のこ
とであり、コーディネーターとは、立場の異なる複数の当事者・関係者間の調整を図る役割を
果たす人のことで、地域住民や中間支援団体が担うことが考えられます。地域づくりにおける
コーディネーターは、地域が求めるものと、地域住民や地域外組織が提供できる支援・協力を
突き合わせて両者間の連絡・調整の役割を担うことが必要です。
(4)地域住民の総意を生かす
最後に、より子ども達が心豊かに成長出来る環境の構築を図るために「地域住民の総意を生か
す」仕掛けが必要です。近年は、地域で活動する必然性がなくなっていることに加え、自治会・
町内会の活動や存在が地味であることや、マンションなど居住形態の変化、若い世代の地域社
会への理解不足などが原因で、地域活動の意義が分からない状態になっている住民が多く存在
しています。このような状態の中で、自治会・町内会活動に興味のない人に参加を促すために
は、若い世代が興味を持つようなきっかけを与え、課題に向かって行動する中で感動を共有で
きる仕掛けが必要です。また地域コミュニティが果たす役割や活動成果について広く広報活動
を行うことが、参加していない住民の活動への関心を高め、新たな参加へと繋がり活動への取
組を周知することで、住民の目的意識や課題認識の共通化も図ることができます。また、20
10年、北海道が道」民意識調査を行った結果、今地域に住む人々全体で子どもを育てる「地
域の教育力」の低下についても65パーセントの人が感じており、地域コミュニティが求めら
れていることから、大人も子どもも社会体験を通し世代間の交流を継続して行うことが必要と
考えます。
4.【公益性に関わる事項】
(1)「公益目的事業」該当項目:
7. 児童又は青少年の健全の育成を目的とする事業
19. 地域社会の健全な発展を目的とする事業
(2)上記の項目を実現する事業実施において注力する点
学校・家庭・地域で子ども達を育む環境の構築に注力します。
5.【委員長所見】
本年度、当委員会では1年を通して、子どもの心の育成について話し合ってきました。少子化や
核家族化などにより、小さな子どもとのふれあいが少ない上、子育てについての伝承も十分に受け
ずに育った世代が親世代となり、子育てに不安を抱き、子育てに関する情報や援助を求めている現
状があります。行政をはじめ、家庭、学校、地域が子育てに関する様々な情報発信や物心両面の援
助を行い、社会全体で子どもを育てていくことが、この時代ますますの重要課題となっており、こ
のことについて、今多くの人が気づき行動しなければならないと感じました。市民一人ひとりがそ
れぞれを果たすべき役割を今一度明確にし、その責任を果たし、協働して子どもの成長を支援して
いく必要があると考えます。その基盤として地域コミュニティが必要不可欠ですが、子どもを市民
みんなで守り育むために、協働の気運を高め、具体的展開を促す方策を構築していうことが重要と
考えます。本年度、当委員会では、子ども達が学校では出来ない社会体験活動を行いましたが、そ
れはひとつの手法であり、こういう経験する場を私たち大人が創出することが大切だということを
改めて気づく機会となりました。
今後、こういう取組みが各地域で自然と行われていき、昔当たり前だった、地域の大人や異年齢
の子ども達と交流できる機会を通し、互いに顔見知りの関係を築くことで、地域の連帯意識がうま
れ、地域社会をあげて子どもを守り育てることができるよう、気軽に参加できる地域行事の創設を
促進できるのが理想と考えます。本年度の取組みを通しまして、委員会メンバーも実際に地域での
関わりを通し、地域にはそれぞれの立場で地域の為に活動している方がたくさんいることも知りま
した。ただ個々の活動であって、横断的な繋がりが少なく、理想的な地域コミュニティとは遠く感
じました。その繋がりを私たち青年会議所がきっかけとなることで、より地域が活性化し、子ども
達を育む環境ができあがるとともに、本年度残りと、次年度に向け、地域コミュニティの大切さを
委員会メンバーで引き続き発信する機会を設けていきます。そして子どもを取り巻く事件が少しで
も減り、次代を担う子ども達が健やかに心を育めることを節に願っております。最後になりますが、
この子どもの心を育むための調査・研究に際し、委員会メンバーはもとより、理事長、役員の方を
始め、札幌青年会議所メンバーの皆様にもご尽力いただけましたことを感謝しまして、委員長所見
といたします。ありがとうございました。
●第12回三役会 ●開催日2010年12月 6日 報告
〈意見〉なし
●第12回常任理事会 ●開催日2010年12月13日 報告
〈意見〉なし
●第12回理事会 ●開催日2010年12月20日 報告
〈意見〉
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