PHILOSOPHY基本理念

次世代を導き、夢と希望を描けるまち サッポロの創造

POLICY基本方針

  • 1.次代へ繋げる、夢と魅力溢れる運動の実践
  • 2.期待と共感を得るJC運動の発信
  • 3.未来に輝く人財と価値の創造
  • 4.市民に愛される組織の構築

理事長からのメッセージ

石黒 真司

一般社団法人札幌青年会議所
2019年度 理事長所信

一般社団法人札幌青年会議所 第68代 理事長
石黒 真司 Shinji Ishiguro

2019年、平成時代が終わり、新たな歴史の幕開けとなる。

 私達の住むこの国は、超成熟社会を迎え多くの不安材料が山積しており、かつてのように世界から先進国と言われなくなる日がすぐに訪れるだろう。

 新たな時代を生きる私達は、一体何を成し遂げるべきなのか。そして私達青年の果たすべき使命とは何であるのか。確かなことは、今一度現実を把握し、迫りくる危機から目をそらさず、一つひとつの課題に正面から向き合うこと。そして、今までの常識に囚われず、大きな目標を掲げ不可能という概念を払拭し、新たな歴史を切り拓いていかなければならないということ。今こそ想いを一つにし、激動の時代において開拓者となる時である。

 今、日常生活において一人ひとりのライフスタイルに沿った多くの手法と仕組みが提案されており、生き方という価値観そのものが変わってきている。企業経営においてもサステナビリティやボランタリー経済といった考えに価値が誕生している。働き方においても高度情報化と人工知能の台頭により、従来評価されてきたスキルや技術が価値を持たなくなってきており、機械的な部分と人間的な能力の棲み分けに大きな注目が集まっている。

 私達は行動し続けなければならない。社会的価値観や産業構造の変化、人間が発揮すべきクリエイティブさの重要性を認識すること。歴史から学び、かつ常識を疑い挑戦を続けること。新しい流れを先見し率先して行動すること。日本の未来を明るく豊かなものとするにはすべてが必要不可欠である。しかしながら行動出来ているのかと問われたら自信を持って頷ける人は少ないのではないだろうか。それは何故だろう。

誰もがわかってはいるが皆行動出来ないでいるのではないだろうか。

 「行動」こそが動機を生み出す答えであり価値となる。目に見えない価値を感じることの出来る人になった時、新たな世界が拓かれる。多くの人達が、そのステージに行きついた時、新たな世界は現実と結びつく。

【第69回全国大会北海道札幌大会への歩み】

 2020年、全国のJCメンバーが、ここ北海道札幌の地に集結する日が間近に迫ってきている。

 先人達が不断の努力でこの地を切り拓いてきた結果、札幌という素晴らしい都市を創り上げ愛郷心溢れる人々を育んできた。この地を訪れた人達に、その根源となった開拓者精神を感じていただき、その先に広がる運動を、未来を、私達が共有しなければならない。主管立候補した当初の想いを風化させない。私達と北海道45LOMとが一体となりオール北海道を実現すべく歩みを進め、北海道という大地の根幹を再認識する。やるべきことを数えたら2年という歳月の時間の少なさに驚きを隠せない。

 2019年は、関係するすべての人々との連携を今以上に強固なものとし、全国大会北海道札幌大会の答えを明確にする大切な年である。全国大会は一つのイベントではない、新たな可能性を作り出す機会である。

そして私は、本気で北海道を一つに出来るのはJCだけだと信じている。

【渉外という外部から作り出す効果を求めて】

 渉外という言葉を辞書で引いてみると、外部(外国)と連絡すること、交渉することとある。私達JCで言う外部とはどこに当たるのか、渉外という立場で何を交渉するのか。外部とは、札幌という地域であり、北海道、日本に留まらず世界というフィールドとなる。また他の地域のJCも外部に当たると言えるのではないだろうか。次に渉外が交渉することとは何か。交渉とは札幌JCの運動を理解してもらい協力してもらうことであり、それには営業というものが必要である。渉外は企業で言えば営業に近い性質を持っていることから売り込むべき商品とは、札幌JCそのものではないだろうか。

 札幌JCが他のLOMにとって何故有効な商品となり得るかを、まずは私達一人ひとりが把握しているかどうか。札幌JCは、全国大会北海道札幌大会を含め数多くの潜在資源を持っている。

札幌に潜在する計り知れない可能性を引き出せる札幌JCを、企画力を以って売り込むことが出来たのなら、その先に輝かしい未来が必ず待っている。

【戦略的且つ攻撃的な企画力ある広報力を養う】

私達が頻繁に目にする報道機関には何があるのか。思い付く広告媒体は何があるのだろうか。例えば日本でのSNSの利用者は昨今7,500万人に達すると見込まれる。世界に広げると億単位で広がっていることからもわかるようにマスメディアだけが情報のすべてではなくなった。

 私達が行っている運動や事業は、その性質に合わせた発信の仕方を企画し、更に時流に乗ることが出来れば、大いなる運動への展開も夢ではない。たった一人の発信でもアイデアや内容によっては多くの人々の共感を呼び、社会を動かすことが出来る。個人の発信から既に社会を動かせた人達が多くいるという事実から、私達に出来ない理由はない。

 北海道、札幌が持つ資源を活用すること、あらゆるツールを駆使すること、今までの画一的な発信ではなく、今までと違う結果が期待出来る方法を仕掛けていかなければならない。自らが情報の発信者となり共感が共感を呼ぶ現象を起こすことが出来れば、あらゆる垣根を越えた繋がりとなり、計り知れないインパクトを与える。それを私は攻撃的な広報と位置付ける。

最小限で最大限、アイデアだけで0から1を生み出す攻撃的な広報から社会を変える大きな波を起こしていこう。

【新たなリーダーへの機会を作り、人を輝かす】

まちを創るのは人であるとよく言われる。明るく豊かな社会にしたい、活力溢れるまちにしたいと願うのであれば、当然そう願い、行動し実現出来る人達で溢れるまちにしなければならない。自らが描いた夢を叶えることが出来る人財は、自分の言動に責任を持ち、独自の社会性を持っていることが多い。社会に良い影響を与える人財で溢れた時、サッポロはさらに輝きを増すだろう。

 子供達や青少年の教育についても私達は考えていかなければならない。成長の過程には必ず大人との出会いがあり、大人が与える影響力は無視できない。まちの未来のために、社会的課題を解決する社会起業家という生き方を学ぶことは双方において大きな意味がある。家庭や学校、地域と一体となり社会起業家を育成し、それをサポートする行政、教育機関、企業、それぞれが役割を果たしていける環境を作り上げていかなければならない。

まちの未来と向き合うこと、それはJAYCEEとして率先して行動することを誓った私達の責任である。

【サッポロの持つ価値を創造する】

 そう遠くない未来、この国の制度や仕組みは大きく変化することが予想される。その短い時間の中で大きな社会変化を乗り越え、明るく豊かな社会を実感出来る方法を私達は見つけ出さなければならない。

 立場や分野を超えた連携で、新たな価値を生み出していくことこそが新たな時代の流れであり、私はこの潮流が地域に大きな利をもたらすチャンスであると考える。例えば多くの社会的課題が山積する成熟地域においての成功事例は、他地域におけるモデルケースとなる。行政と民間が一体となって課題と向き合う、アイデアから目に見える持続可能な形を生み出す。ハードルは高いが、今、目の前にあるピンチはやり方次第でチャンスになる。企業も大きな役割を果たさなければならない。シェアリングエコノミーやダイバーシティ経営のような新しい経営の在り方を推進すること。AIなどの最先端技術の導入により、企業が進化し、人がする仕事の在り方を変えていくこと。

官民一体となり、この流れを加速させた時、地域再興にとって大きな力となることを確信している。

【より強固な組織を目指して】

 JCが目指す運動を力強く展開させる原動力は、まちのために活動する仲間の数である。その仲間の数が、組織にとって大きな強みとなる。目的を共にしながらも考え方の違う仲間が多ければ多いほど、多種多様な価値観がぶつかり合うことが出来る。ぶつかり合うという切磋琢磨から建設的な融合が生まれ、強い推進力になる。だからこそ、数は力となる。数の力を最大限高めるためには、個としての人財育成も重要であり、量も質も取っていかなければならない。強い組織には、自然と人が主体的に交流する力がある。そうならなければならない。

 もう一つ、私達の運動を力強く発信する重要な要素として磐石な会議運営がある。私達の活動費はメンバーからの貴重な会費から充当されており、一般社団法人としての健全な財務体制の確立とコンプライアンスの徹底、会議等の設えにおいて高い精度の運営が重要となる。

組織の規律が確立し、JAYCEEとしての心構えを学び、行動と責任を理解した人財で溢れた時に、私達の目指す社会が現実味を帯びるだろう。

【結びに】

出来るかどうかわからないような試みを

成功させるただひとつのものは

まずそれが出来ると信じることである。


 私達は、誰かに生かされていることを知らなければならない。今こうしている間にも家族が、会社の仲間が私の代わりをしてくれている。当たり前のようにJC運動をするのではなく、自分の代わりをしてくれる人の分まで1秒たりとも無駄にすることなく真剣に取り組んでいかなければならない。


私達にしか辿り着けない場所がある。

皆で未来に対して真剣に語り合おう。

誇りを持って真剣にやりきろう。

今まで見たことのない、私達にしか見えない景色を見に行こう。


私達の挑戦の足跡を故郷に刻んでいこう。